鍼灸が顎関節症の改善に期待できることをご存知でしょうか?
顎関節症とは、口を開こうとすると顎関節や顎を動かす筋肉が痛む、または十分に大きく口を開けられない、あるいは口の開け閉めで顎関節に音がする、という症状です。
この顎関節症になった方の顎周辺を触診してみると、特に異常を訴えられている顎関節の周辺に顕著な緊張があることが殆どです。さらに、首や肩周辺にも緊張があり、頭痛を伴う方も多いです。
この緊張を鍼灸で変化させることで、顎関節周辺の筋肉の動きがスムーズになり、症状は改善していきます。
最近、顎関節症を訴えて当院に来院された方も、左側の顎関節のこわばり感、首や肩のコリ感(特に左側)、倦怠感、緊張性の頭痛を訴えられていました。
左顎周辺の緊張・硬結、左首・肩周辺の筋緊張を改善することを中心に、身体全体のバランス(特に左右バランス)をとることで、ほぼ改善しました(顎関節症でご来院している方の声は、こちら)。
この顎関節症に限らず色々な関節症も、問題となる関節周辺の筋緊張のアンバランスがスタート地点であると考えられます。
例えば、変形性膝関節症の方の下肢を触診してみると、大腿(もも)の外側の筋肉がカチカチに緊張していて、内側の筋肉が弛緩してユルユルになっています。
外側の大きい筋肉の方が使いやすいので、歩き方を意識しないで無造作に歩いていると、外側の大きい筋肉ばかりを使って歩き、その結果、内側の筋肉が退化してきて、外側と内側の筋肉バランスが次第に悪くなっていく。。。
そして、外側の筋肉の緊張に膝関節周辺の骨も外側に引っ張られ、骨と骨が接触しやすくなる状況になり、関節に痛みが生じていく、と考えられます。
大切なことは、筋肉に骨が引っ張られて骨が正常な位置にないレベルなら筋肉の緊張を緩めることで症状を治癒していくことが可能ですが、長い時間バランスを崩し続けて骨自体に異常が生じてしまうと、鍼灸でやれることは限られてしまう、ということです。
ですので、身体のバランスの悪さをいち早く捉えて、症状が軽いうちにバランスを整えてしまうことが肝要です(身体の歪みが鍼灸で改善された方の声は、こちら)。
関節のトラブルというと、骨だけの問題と考えられがちですが、それ以前に筋肉の前後・左右・上下のバランスの悪さも大きな要因であることを頭の片隅に留めて置いて頂けたら、幸いです(^^)
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